移住を決めた理由は?ライフステージに合った選択肢にせまる Vol.4

都心よりもおだやかな時間が流れる地方。移住していく人は、一体どのような理由から決めているのでしょうか。

長い人生の中で変わるライフステージに合わせて地方を選ぶ人もいますが、新たな挑戦の場として若年層が移住するケースもあります。人生の選択肢を増やすために、移住に関するさまざまな理由を探っていきましょう。

ライフステージの変化による理由

地方への進学や就職

高校卒業後の18~20代前半であれば、進学や就職による移住が多いでしょう。若年層の移住は、地方から都心への“上京”と思われがちですが、希望する学部のある大学や、仕事の配属先が地方という場合があります。

また、地方出身者が首都圏の大学を卒業したあとや、仕事で経験を積んだあと地元に戻ってくるケースも。この場合は、地域に貢献したいという理由があるようです。

家業を継ぐため

進学や就職などで都心に出てきたけれど、結果としてその道は諦めることになり、地方の実家に戻るといったパターンも理由のひとつ。地元付近の企業で活躍する前提で、首都圏の大学を卒業して戻ってくるケースもあります。

子育てに向いているから

結婚を機に地元に戻るケースもあります。結婚後すぐ地方に移住するというよりは、その後の子育てにかかる生活費を考慮して、地方に移住することを考える方が多いようです。

都心は交通の便がよく求人数も多いですが、家賃や生活費がかかりがち。しかし、地方に移れば家賃相場が下がり、地域によっては育児に関するサポート制度があるため、子どもをもつ家庭にとってはメリットが大きいことがポイントです。

その他、自然のある環境で育てたい、慣れ親しんだ場所で子育てしたいという理由から移住することも。とくに妻・夫どちらかの実家近くであれば、親元を頼りやすいということも挙げられます。

親の介護をするため

実家の両親の体調が悪くなったりサポートが必要になったりすると、介護を理由に地方に戻るケースも多いです。地方と都心では、何かあったときに急にかけつけられないので、近くに移り住むことが必要だと、考えられるのでしょう。

スローライフ(セカンドライフ)

子どもが独立し、今後は夫婦2人だけで暮らしていくことになった場合、セカンドライフとして移住するパターンです。30代~40後半代ぐらいは家庭のために仕事や環境を変えられませんが、子どもが独立する50代以降であれば住環境の変更もしやすいです。

定年後は地方でのんびり過ごしたい、田舎で農業を始めてみたいなど、スローライフを検討する方もいます。

心境の変化による理由

地方出身者が都心で就職した場合、生活や仕事のノルマで疲れてしまい、Uターンをして地方に移住するケースもあります。忙しなく人が流れる街やアスファルトばかりの住宅街から、都会の雰囲気とは無縁な地元に戻りたいと考える方は少なくありません。

毎日の通勤がつらい、仕事や人間関係で精神的に参っているなどストレスが蓄積されている状態だと移住への意思が固まりやすいようです。

首都圏でバリバリ店舗の経営アドバイスをしていたけれど、地方に戻って1店舗で勤務する販売員としてゆっくりしながら、都心での経験を生かすという方もいます。都心での疲労度が大きいほど、地方への憧れは強くなる傾向があります。

その他、首都圏の家賃が高く給与もあまり見込めず、負担の大きい節約生活や貯金ができないことも、地方移住への動機となりえます。

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起業の理由も

起業する場合、首都圏だとライバルが多いので競合が少ない場所として地方を選び、起業するケースもあります。

地域によっては地方自治体から起業に関する助成金制度があり、とくに農林漁業や、中小企業に対しての支援が多くなっています。
都心で経験を積んだ若年層が、新たな挑戦の場として地方を選ぶようです。

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まとめ

現在の生活環境や仕事の状況で移住を考える若い世代。定年後の新たな生活の場として選ぶ老年期の世代。細かい理由はさまざまですが、いずれも共通しているのは、都心にはない魅力や制度などを求めているということです。明確な理由があれば、地方はとても住みやすい環境でしょう。

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